元々キーの高い曲はもちろん、多くの楽曲ではサビなどの盛り上がる部分には高音がよく使われています。
今回は高音をあっという間に出す方法を紹介します。この記事を読めば、今までどう頑張っても広がらなかった高音域を広げることができますよ!
高音ってどの辺?
高音っていうのは、驚いたときや興奮した時に出る自然と高くなった声をイメージしてみてください。普段の喋り声よりも高い部分というと分かりやすいと思います。
キーで表すなら、男性はmid2B[B3]〜mid2G[G4](シ〜ソ)、女性はhiA[A4]〜hiF[F5](ラ〜ファ)になります。
高音の発声のための必要スキル
高音を広げるために、まず必要なスキルとして腹式呼吸を身につけておきましょう。腹式呼吸ができることで、喉を痛めるリスクを大きく下げられます。
高音が出ない原因と出すためのポイント
あまり意識したことがないかもしれませんが、普段の声は中咽頭[ちゅういんとう]と言われる喉ちんこの奥にある空間で響いています。一方で高音域を出すには鼻腔[びくう]を上手く使うことが大切です。
声を張ってもなかなか高音が出ない原因は、この鼻腔を上手く使えず中咽頭で高音を出しているからなんです。なのでこれを変えていくことが大切になります。
高音の出し方
STEP1:鼻腔の響きを出してみよう
それでは早速、声を鼻腔に響かせてみましょう。
まず鼻の頭に手を当てて、低めの声を出してください。この時、おそらく鼻は震えていないと思います。
次に最大限甘えた感じの声で『ニャンニャン』と猫の声真似をしてみてください。「いらっしゃいませ〜ご主人様!」みたいな秋葉原のメイド店員さんや、アニメ声のイメージです。
すると、鼻がビリビリと震えませんか?それは鼻腔に響きが入ったってことになります。「変な声だな」「なんか気持ち悪いなあ」って思ってしまいますが、これは正しく響かせられている証拠なので大丈夫です!
STEP2:中咽頭の響きを一度取り除く
STEP1までだと多くの人の場合、鼻腔だけじゃなくまだ中咽頭にも音が響いています。次は鼻腔のみに響かせていきましょう。
上顎辺りに手を当てて、「そこより下からは声を出さない」って意識してください。鼻の奥に口があるくらいのつもりでもう一度『ニャンニャン』と猫の真似をしてみましょう。
どうですか?STEP1よりもさらに甘えた声になってくると思います。
STEP3:曲のサビを『ニャンニャン』で歌ってみる
最後に、あなたが今まで高音が出なかった曲の部分をSTEP2の『ニャンニャン』で歌ってみてください。あなたの音域からかなりキーが離れてる曲だとすぐには難しいですが、2〜3音高いくらいの曲であればかなり楽に音が出せると思います。
最初は高音が出せても甘えた感じの変な声のままですが、もちろんずっとこのままではありません。
慣れてきたら『ニャンニャン』の響きの位置に注目です。かなり鼻の頭の方にきていると思います。これを鼻腔の真ん中より後ろの方に、喉を締めずに移行できたら地声のかっこいい高音になります。
響きの位置をなるべく鼻の後ろに持っていけるように、繰り返し練習しましょう!
高音の練習曲
ここで高音の練習や参考になる曲を男女別に紹介します。今回は鼻の頭により強く当たっているアーティストを選んでみました。
男性編はホフディランの『スマイル』です。
ホフディラン/スマイル
1:15くらいからサビですが、頭の「♪いつでもスマイルしててね」の「スマイル」と最後の「ね」は高音が分かりやすいと思います。ホフディランは全体的に鼻腔の響きが強いので選びました。
続いて女性編はYUKIの『JOY』です。
YUKI/JOY
0:33から始まる歌い出しの「♪いつも口から出まかせばかり喋ってる」の2つの「か」の部分に注目です。かなり露骨に鼻腔に響きを持っていっています。
まとめ
いかがでしたか?高音域ってどこかで伸びないって思い込んでる人も多いのですが、私がボイストレーナーとして担当している人は平均でも5音、伸びる人は1オクターブも伸びます。
ぜひチャレンジしてみてください!