曲の音域を調べたりしていると『C4』や『midC』といった書き方を目にすることがあると思います。今回はこの読み方や表記の意味について解説します。
音の呼び方が違うだけ
結論からいくと『C4』とか『midC』っていうのは、普段『ドレミファソラシ』って呼んでいる音の名前を言い換えただけです。下で詳しく説明してますが、Cはドの音のことです。
この音の名前のことを音名[おんめい]といいます。
音名の呼び方の違いと一覧
僕らが親しんでいる『ドレミファソラシド』の呼び方は実はイタリア語の音名です。そしてこれを英語と日本語で表すとこんな感じになります。
英語読みだとアルファベット、日本語読みだとイロハ歌で表されます。
楽器をやっていないと、なじみがないかもしれませんが、楽譜に出てくるハ長調の『ハ』やイ長調の『イ』は音名の日本語読みだし、ギターの『C』コードや『F』コードという言い方は音名の英語読みになっていますね。
次は、この英語読みの音名を鍵盤に当てはめてみましょう。
鍵盤で見る音名一覧
鍵盤に音名を表すと、こうなります。
[box class=”box27″ title=”ちなみに”]実際のピアノの鍵盤の数は全部で88鍵ですが、このイラストでは人が出せる一般的な音域に絞って43鍵までの表記にしています。[/box]
この時、イラストの真ん中の黄緑色で塗られているドの音を『基準のド』と言います。実際のピアノの鍵盤でも真ん中の位置にあって、楽譜でも基本となるドの音なので覚えておきましょう。
ここまでで、CやDのアルファベットはドレミ・・の音を表しているのがわかりました。それじゃあ、C4の『4』やmidCの『mid』ってなんだ?というと、これは「たくさんあるCのうち、どの位置のCか?」を表しています。詳しくみていきましょう。
C4は国際表記の呼び方
さっきの鍵盤だと「Cの音出して!」って言っても「どこのC?」となってしまいますね。そこで、どの位置の音か分かるように番号を振ります。それがこちら。
はい、『C4』がでてきました。
見ての通り、ド〜シ(C〜B)までの音を一区切りにして、左から順番に数字を振っていきます。この表記の仕方を国際式と言います。音楽教室や学校では、この表記で教わることが多いはずです。
これなら「C4の音出して!」って言えば「このドだね!」と分かりますね。
midCは日本独自の呼び方
続いて『midC』についてです。こちらも国際式と同じように鍵盤でみてみましょう。それが、こちら。
国際式と違うのは、ラ〜ソ(A〜G)の音で一区切りにしていることです。
これは日本独自の呼び方で、日本のネット上で広がったとされています。実際ネット上でよく目にする表記なので、こっちの方が見覚えがある人も多いかもしれません。
音の読み方
上記のイラストの左から順に
low:ロウ
mid1:ミドイチorミッドイチ
mid2:ミドニorミッドニ
hi:ハイ
と読みます。
これに音名を加えて読むなら、
lowB:ロウビー
mid2C:ミッドニシーorミドニシー
hiD:ハイディー
になります。
ちなみに、このイラストには載せていませんが、lowの左にはlowlow(ロウロウ)・・、hihiの右にはhihihi(ハイハイハイ)・・と続いていきます。
まとめ
最後に上で紹介した表記をまとめた鍵盤を載せておきます。
最初のうちは表記を覚えるのが大変だと思いますが、音楽について勉強していると必ず目にすることになります。
このイラストを参考に徐々にでいいので、慣れていきましょう。