ロックバンドPENs+のボーカルであり、2年間のカナダ留学を経てグラフィックデザイナーとしても活躍されている新井さんにお話を伺いました。
知らないことを自分の知識に変えることがすごく好き
ボイストレーニングを始めたきっかけを教えてください
自分がもともとバンドやってたのがあって、CDを出すことになった時に今まで楽しいからやってたことが、ちゃんと人にいいものを届けたいなって意識に変わるようになって。ギターとかは独学なんですけど、歌に関しては一人でやることの限界も感じてたんで、ちゃんと知識がある人から声が出る仕組みとかそういう専門的な部分を教えてもらいたくて始めました。
レッスンを受けていて自身の変化は感じますか?
圧倒的に感じましたね。レコーディングエンジニアさんからも声の変化を褒められましたし。僕が一番感心したというかやってよかったっていうのは、声がどうやって出ているかを知れたことですかね。
歌えなかった歌が歌えましたって簡単なことじゃなくて、声ってこうやって出てるんだとか、本当に自分は何も知らないで歌ってたんだなと。必ずしも技術的なものじゃなくて知識の部分がついたことが新鮮でよかったですね。勉強がすごく好きなんで僕は。知らないことを自分の知識に変えることがすごく好きで。それはやっぱり自分の興味に結びついてた方がいいじゃないですか。勉強ただでさえ好きなのに、その対象が音楽だったら余計楽しいですよね。
直接指導を受けることに価値を見出してる
チップルのいいところや改善してほしいところは?
場所がいいのと、お世辞抜きにトレーナーの方の指導がいいですね。担当してくださっているトレーナーの方じゃなかったら続けてないと思うし、あとフレキシブルにレッスンの日程を決められることですかね。固定じゃないんで助かります。で、改善してほしいところは・・んー気を使ってる訳じゃなくて本当にないんですよね。あったらわざわざカナダから帰ってきて2年経ってまで通うことはしないと思います。
自分なりの価値が見出せているのでしょうか?
ボイトレを続けている理由でもあるんですけど、やっぱり知識のある人から、直接指導を受けることに価値を見出してるんですよね。その対象が自分の好きなことだったらなお良しみたいな。僕の場合、直近でライブが何本も決まってる訳ではないんですけど、それでもやる理由は知らないことを知ることが好きだからですかね。単純に来週のライブのためにやってますっていうよりは生涯通して、少なくとも自分の興味感心ある分野に関しては知識が合ったほうがいいし、できることが多い方がいいと思うんで。本当に長い目で見て有意義だなと思ってやってますね。
レッスンで知識を頂いたからにつきます
カナダに行かれた際、ボイトレで学んだことが英語にも役立ったとのことですが?
僕はボイトレに関しては、歌がうまくなる以前にどうやって声が出ているかとか、仕組みの部分に注目してトレーナーから知識をもらってた部分もあります。
で、カナダに行った時に英語の発音もうまくなりたいんで練習したりとか、現地の人がどういう声で発音をしてるかを注意深く聞いてみると日本人とは声質が違うことに気づいて。「あれ、なんか真似して同じように話してみると、ボイトレで歌の発声をしてた時と似てるな」って思ったんですよね。
実際に英語の発音をうまくなるための練習が、ボイトレのレッスンでやった知識を理解しながらやったらどんどん発音が良くなっていって。僕、「すごい発音がいい」って言われるんですけど。それは完全にレッスンで知識を頂いたからにつきますね。
最終的にはそれが、音楽以外の仕事にも結びついていますね
そうですね。向こうではデザインの仕事をメインでやってて。最初は自分で履歴書作って面接行ったりとか、自分が作ったグッズを身にまとっていろんな服屋に行ってたら気に入ってもらって販売できるようになったとか、そこに置いてた名刺から仕事をもらったりとか。すごく地道なんですけど帰ってきてからもそれが役に立ってて。日本でもグッズ販売とデザインの仕事と、英語で海外情報の記事を書いたりとか半々くらいでやってます。
あと『1日1デザイン』っていうのをインスタでやってまして。自分でデザインとかイラストを勉強してる中で、この勉強の過程ってもしかしたら他の人にとっても役立つんじゃないかと。そう思って1日1つ、自分の作ったデザインやその過程を公開しちゃおうっていう。僕にとっては誰もみる人がいなくても勉強にはなるし、もし見てくれた人がいれば、その人にとっても勉強になるかなって。
今はインスタからも仕事になったりしますしね
なりますね。実際インスタにアップしたデザインがきっかけで、中国の方からロゴとイラストの仕事を頼んで頂いたりもしています。
最後に今後の目標について教えてください
音楽活動ですかね。年1音源出して年1活動して。あ、でも直近の目標としては海外でライブしたいっていうのがあります。これまでもカナダから始まってアメリカ行ってハワイのホノルルでソロでライブやって。なんだかんだ3年連続で海外でライブできてますね。なので、スローペースかもしれないですけど今後も海外でライブしていきたいです。
プロフィール
新井リオ
グラフィックデザイナー/ミュージシャン
2016年にカナダへ渡り、モントリオールでフリーランスデザイナーとして独立。自身のデザイングッズを現地アパレルストアで販売し生計を立てるようになる。また、19歳から始めた独学英語学習法をまとめたブログを発端に、2019年、初書籍『英語×アイデア=僕』(左右社)を出版。バンドPENs+ではギターボーカルを担当し、日本でCDを3枚、アメリカでレコードを1枚リリース。現在は帰国し、Instagramにて英語が学べるコラム『英語日記マガジン』を毎日更新中。