カラオケの採点機能などで目にする「ファルセット」とはなんでしょうか。今回はファルセットの言葉の説明と、その特徴や効果について紹介していきます。
ファルセットとは
ファルセット、とカタカナが出てくると「ビブラート」や「ミックスボイス」のように、特殊な歌唱技術やテクニックのように思えるかもしれません。しかし、実際はファルセットとは単に「裏声」のことです。
カラオケで歌っていても、「地声じゃこんな高いキーでない!」という時には、自然とファルセット(裏声)で歌ったりしますよね。
ほとんどの人が最初から身についているファルセットですが、どういった特徴を持っているのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
ファルセットの2つのメリット
メリット1:声に透明感が出る
ファルセットの一番の特徴はやはり、透明感のある声質です。バラードのような優しい歌はもちろん、アップテンポの曲にも上手く使うことで、聴き手を歌にグッと引き込むことができます。
メリット2:高音が出る
そして、知っての通り地声に比べて格段に高音が出ます。地声では届かないキーの歌もファルセットならしっかり歌いきることができますね。
ファルセットの2つのデメリット
一方デメリットとしては、以下の2点です。
デメリット1:声量が落ちる
ファルセットでは、地声に比べて声量がかなり落ちてしまいます。なので、パワフルに歌いたい時には不向きと言えます。
デメリット2:滑舌が悪くなりやすい
また、滑舌も不明瞭になりやすいです。実際にファルセットで喋ってみれば分かりますが、息が漏れやすいので喋り辛く感じると思います。
それと、多くはないのですが男性の方の中にはファルセットが出ない方もいます。これは普段ファルセットを使わないことで、筋肉が退化してしまったのが原因です。
ファルセットの具体例
男性はかなり声質が変わるファルセット。では、プロのミュージシャンはどのようにファルセットを歌の中で使いこなしているのでしょうか。今回は絢香の「三日月」という曲を具体例に見ていきましょう。
絢香/三日月
この曲の場合、サビの部分「♪そう no more cry」の「cry」のところにファルセットが使われています。ギリギリまで地声で引きつけたあとにファルセットに変えることで、グッとくる感じが表現されているのが感じられます。
ファルセットの効果的な使い方
ファルセットには多様な使い方があるため、答えがないと言うのが正直なところです。ただ、一つ効果的な使い方を上げるとすれば、具体例に出した「三日月」での使い方です。
サビの「♪そう no more cry」の「cry」部分のように、徐々にファルセットにするのではなく、ギリギリまでしっかり地声で発声して引き付け、そこから一気にファルセットに持っていく使い方になります。
こうすることで、ファルセットの部分で歌に緊張感が出るので、聴き手を惹きつける効果が生まれます。
ファルセットを身につけるには?
最初にお伝えした通り、ファルセットとは裏声のことなので、ファルセットを出すだけであれば特別な練習をしなくてもほとんどの人が出すことができます。
ただ、より綺麗なファルセットを目指すなら、以下の記事にて具体的な練習法をお伝えしているので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
ファルセットへの理解は深まったでしょうか。普段何気なく出せるファルセットですが、その特徴や使い方を知れば一つの歌唱テクニックとして効果を発揮します。ぜひ、カラオケなどで歌う時は意識して使ってみてください。